冷却するときの不安点
:凍傷にならないのか
冷却するときに使うのは
水を冷やして個体にした氷です。
氷を使うことの合理性はその溶け方にあります。
「氷が溶けている間は
摂氏0℃あたりに保たれる」
ことは科学的にも実証されています。
夏は飲み物を冷やすために氷を入れますよね。
この飲み物は氷で熱を奪われる刺激と、
周りの気体から温度をもらう刺激を
絶えず受けます。
しかし氷の熱を取る速度はとても早いですから、
飲み物が熱ければ熱いほど氷はすぐ溶け、
飲み物の熱を吸収します。
いつまで吸収するかと言うと、
飲み物が0℃になるまで吸収し続けます。
そして0℃になったとしても
その飲み物は気温よりも
冷たいわけですから
気体から温度をもらうことになります。
そうすることで水温0℃が1℃になり、
その1℃になった瞬間に、
氷がまた冷やして0℃にする、
を氷がなくなるまで続けます。
そうすることで氷はいつしかなくなり、
そのままずっと放置しておくと
その飲み物は気温とおおよそ
同じ温度に安定します。
氷の熱の奪い方は0℃まで
しか冷やさない方法なので、
氷が溶けている最中に凍傷は
理論上起こり得ないということになります。
(凍傷はマイナス以下で起きるため)
しかし氷で凍傷を起こそうと
思えば起こす事は可能です。
その方法というのは冷凍庫から
出してすぐの氷を使うことです。
これはマイナス温度の冷凍庫で
凍った氷にマイナスの
温度の状態で肌に触れると
凍傷を起こす可能性があります。
この凍傷を確実に起こさないように
するためには氷に水をかけて
溶けだしてから使うようにします。
溶けだしたら0℃を保つので
凍傷を防ぐことができます。
この方法なら凍傷が起きる心配はありません。
そのための③50mlの水を入れて
④氷のうを10回振る。です。
続く
湊翼